Kanda LAB for Experimental Gravitational Wave Physics
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ここでは必ずしも物理や研究を生業としない、一般の人むけに解説します。
TAMA and CLIO
2007年現在、日本には「重力波」をとらえる為のおおきなレーザー干渉計型検出器が2台あります。 国立天文台(三鷹)にあるTAMA300と、神岡鉱山内のCLIOです。神田研はこれらの実験のメンバーです。
「おおきな」と書きましたが、宇宙の彼方からくる重力波をとらえるには、実はもう少し大型の装置が必要です。TAMAやCLIOは我々の銀河系やその周辺は探索範囲に入ります。米国のLIGO検出器や欧州のVirgo検出器は10倍ほど大きく、日本でもLCGT計画が始まろうとしています。
これらは一体、なんのための装置なのでしょうか?

アインシュタインの予言した重力波

アインシュタインは、一般相対性理論で「重力を時空の歪み」として説明しました。時空という言葉がわかりづらければ(ほんとうに、これは数式もつかってきちんと理解するのはそれなりにたいへんです)、とりあえず、時間と空間あるいはわたしたちのすんでいる世界をはかるものさしや時計と思ってください。

そして、質量が運動すると、それによる重力の変化が、周辺の時空を伝わってゆくことを示しました。 水面に小石を投げるとさざ波が伝わるように、星が運動すると、波のように時空の歪みがつたわってゆきます。これを「重力波」として1916年に予言しました。

重力波のみなもと

たとえば、電気を持った粒が振動すると電波(電磁波)を出します。原子核が壊れると、ガンマ線などの放射線がでます。 それでは「重力波」をだすのはどんな現象なのでしょうか?
TAMAやLCGTで目標とする代表的な重力波の源は以下のようなものです。 最初の3つは、短時間の重力波が突然検出されることになります。また最後の2つは、いつでに重力波が検出器にとどいているはずです。
源となる星が地球からどのくらいの距離か、などによって 重力波の大きさはかわります。ただし、どの重力波も、検出できるだけ大きな信号かどうかはさておき、おそらく間違いなくこのような重力波が宇宙には存在する、と考えられています。 (この項書きかけ)

重力波検出実験

重力波は1916年に予言されましたが、2007年現在、まだ直接に観測されていません。なぜかというと、重力波はとても弱いからです。陽子にはたらく静電気力と重力をくらべると、重力は37桁も小さいのです。(なお、間接的な証拠はパルサーの観測で得られています。このほかの仕事で、1993年にTaylorはノーベル賞を受けています。)
そこで、時空の歪みをはかる、べらぼうに感度の良い検出器が必要になります。歪み方は、1メートルあたりどれだけ歪む、というものなので、装置をおおきくすれば歪みは大きくなります。 現在の装置は、だいたい、1mのものさしが原子核の百万分の1ほど歪むのをはかります。1kmの長さのものさしならば原子核の千分の1、太陽と地球の間の距離ならば原子の半径程の歪みです。(最新のものは、もう1,2桁よいところを目指しています。)逆に記せば、大きな装置でないと測るのはとても困難なのです。

レーザー干渉計型重力波検出器

それでも、こんな小さな歪み=距離の変化を測るのはたいへんな仕事です。現在の私たちの方は、レーザー干渉計というものです。

レーザー光源からの光は、半透明鏡(ビームスプリッターとよびます)で2つにわけられ、90度違う方向へ進みます。 それぞれの光は、鏡で反射されて戻ってきて、ふたたび一つになります。このとき、光の進んだ距離が同じだと、元通りの明るさになりますが、鏡が動いたり、重力波で途中の時空が歪むと、重ね合わせたときに、光の波の山谷が合わないので、もとの明るさになりません。この光の波の重ね合わせの性質を「干渉」といいます。これによって、光の波長を基準にして、微細な距離の変化を測ることができます。
実は、真上から重力波が入ると、90度違う方向で、時空の伸び縮みがちょうど逆になります。それぞれの光は、伸びた/縮んだ時空を進み、鏡で反射されて戻ってきます。

データをしらべる

重力波の信号はとても弱いので、知力を尽くして干渉計の信号をしらべなくては、重力波をとりだすことは困難です。そこで、データを「解析する」ことが必要になります。
微小な信号をとらえるための工夫は、以下のようなものがあります。 その方法を使うかは、重力波源となる天体や、その性質で変わってきます。
神田研究室では、このデータ解析と、それによってえられる天体や宇宙物理の情報を研究対象にしています。

次期大型計画 LCGT

欧米の計画にまさるとも劣らない感度と、十分な数な重力波を捉える為に、LCGT(大型低温重力波望遠鏡 東大宇宙線研究所へのリンク)が計画されています。
日本の将来計画として、神田研究室でも最重要のこととして参加しています。
(この項書きかけ)

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